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井上 勲 isao inoue

株式会社アイリーフ代表取締役社長、
株式会社アイディーエイ代表取締役会長。
岡山のデザイン会社に勤務の後、デザイン会社アイディーエイの元となる「いのうえデザイン」を創業。2002年に介護福祉施設アイリーフ設立。
常に時代の先を見据える経営手腕や社員教育について、全国の企業や自治体から毎年多くの講演依頼が来る。

株式会社アイリーフ

2002年設立。岡山と広島に5つの介護福祉施設をもつ会社。
介護の本質を考えるサービス、教育されたスタッフに対しての評価は高く、施設費用は高価ながら全国から入居の希望がある。
2013年のサービス付き高齢者向け住宅の特集(週刊ダイヤモンド調べ)で岡山の施設「せかんどゆーす西口」が全国1218件中、第10位に選出。今後も更なる成長が期待できる介護業界の会社のひとつである。

『週刊ダイヤモンド』でサービス付き高齢者向け住宅ランキング全国10位を獲得した「せかんどゆーす西口」。元デザイナー出身で、デザイン会社の会長でもあり、介護福祉施設を複数経営する異色の経歴を持つ井上さん。交わりえない2つのカテゴリーを融合するその考え方は、信じてやり続けたオリジナリティが見える。
 
「仕事」という枠を超え、自分の想いで経営をする井上さんのパワーの源は、人とのつながりと信念の強さ。それを楽しむ度量の大きさにある。

本質を見る、心から人を想う

本質を見つめたサービスで髙い評価を得ている介護福祉施設「アイリーフ」ですが、井上社長は、現場ではどのような視点を大切にしていらっしゃいますか?

既存のやり方にとらわれず、その人にとって本当に必要な、愛のあるケアとはなんだろう?という視点ですね。例えば、バリアフリーについて考えてみましょう。
バリアフリーというのは、一般的に「良いこと」と捉えている人が大半でしょう。道を階段ではなくスロープにすれば、怪我をする危険は少なくなる。けれども、筋肉が衰えてその分歩けなくなる時期が早く来るかもしれない。
逆にあえて階段を増やしたり、身体をかがめないと進めない道にすると、怪我をする恐れは出る。しかし長い目で見れば、筋肉を鍛えることにつながり、歩くことができる時間をもっと増やせるかもしれない。
バリアフリーが良いのか悪いのか、それは一概に決められないことなんです。結局は、その人が選ぶことですからね。だからこそ、両方の視点を大切にしたいと思います。

さまざまな視点から考えることを大切にされているのですね。では、社長という立場から、社員の方に日々伝えていらっしゃることはありますか?

先ほどの話にも繋がるのですが、物事の本質を見抜く力をつけて欲しいと思っています。例えば新聞には、事実の他に主観的なものも混じっていることがあります。それを見抜き、本質を捉えること。知識と経験があれば、そういうことに気付けるようになります。気付けるように補っていくのが、教育する立場にある私の役目なのです。
そうして伝えていくことで、福祉について最初は素人だった職員たちが、今では教える立場になっていますからね。講師として呼ばれるくらい、地域の方からの信頼も厚くなりました。

また、大人になるまでに人として学んでおくべきことは、問題を解決する力だと思います。実は、私は欠点がものすごく多くてね(笑)。ただ、そのマイナスをプラスに変えることが、自分の強みになるということを中学生のときに気づいたのです。当時の私は手紙を書くのが苦手で、上達するためには何かモチベーションが必要だと思っていました。どうしようかと考え思い付いたのが、女の子に宛てて手紙を書き続けること。結果、高校の頃にはラブレターの代筆屋をするまでになりました(笑)。
つまり、「楽しく上達するためにはどうすればいいか?」と考え、実行するモチベーションを保つ工夫が大切だと思いますね。

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